バックパッカーはリュックサックで十分になってきた。

 気がついたらもう10年、東南アジアに旅に出る生活が続いていた。

 バックパッカーと呼べるような海外旅行を始めたときは、75Lのバックパックを背負っていたが、最近では18Lのリュック、追加でiPadが入る程度のポーチでこなせるようになってきた。

荷物が多い人。仕事に必要なものなら多くてもいいか。

懐かしの歴代バックパックたち

75L級バックパック テントや寝袋を持つなら……
小さなリュックに至る途中の35L 外付けはロマン
とにかくロマン 25Lくらい?

もちろん旅の目的によって荷物の増減はあれど、荷物は最大限少なくすべきと思う。
その理由を自分に問い直してみた。

「歩く」選択肢の喪失

 何のためにバックパッカーをするのか。観光地、買い物、海で泳ぐ?僕の目的は、結局「知らない街を歩きたい」であることに気づいた。世界遺産に行こうなどという気持ちは、歴史を知らないまま訪れた兵馬俑があまりに退屈だったあの日に消えたような気がする。

 とはいえ、新しい街についたら、繁華街のエリアに行ってみるか、とか、まあ観光地くらい行ってやるか、と思う。そんなとき、荷物が重いとどうなる?バスターミナルや鉄道駅から、タクシーに乗ることになる。あれ、観光地に行くためにここに来たんだっけ?となる。

 あるいは、とりあえずタクシーで宿に向かおう。あれ、タクシー代出すくらいなら、もう少しいい宿に泊まれたんじゃ?

メルカリで買った古いフィルムのハーフカメラに白黒を入れて。無駄なものを増やす楽しさもある。
ドロドロになるとかは別にいいじゃない。

荷物を預けるリスク

 東南アジアの長距離バスに乗ったことがある人ならわかるだろうが、預けた荷物が汚れたり、どこかに間違って降ろされてないか、誰かに持っていかれないかとやきもきしてしまう。

サービスエリア。

 そんなストレスを避けるためにも、荷物できるだけ抱きかかえておきたい。多少狭くなる感じはあるが、ガタイの小さい自分は大丈夫。縮こまった体制でバンに乗り込む欧米人に対して、このときばかりは優越感に浸れる。

 そして、バスから降りた途端に行動開始できる。預け荷物を待つ必要も、取り違えがあったんじゃないかとヤキモキする必要もない。

忘れ物をしなくなる

 荷物が少ないというのは、無駄なものを持たないということ。まあ、厳密には、荷物を減らしたあとに、あえて無駄なものを持つ楽しみを見出しつつもあるが、それは別の機会に。

 必要なものしか持っていないから、宿につくとすべての荷物をひっくり返すことになる。そのたびにすべての荷物に目を通すことになるし、それをまた突っ込み直す過程で、入れ忘れたものがあれば気づくのだ。また、この作業の中で、これ、いらなくね?となって、またものを捨てる。

 とにかく、忘れるようなものはそもそも要らないものなのだから、忘れても問題がないし、そうやって削ぎ落とされていくと、最終的に忘れ物がなくなるようになってくる。

ゴミを連写してた。

節約と旅情

 先述の通り、荷物が少ないと節約にもつながる。タクシー代を浮かせて、その分を現地の美味しい食事や、ちょっとした贅沢に使うことができる。現地の日用品を使うのも一興で、意外と身の回りのものが手に入るから、日本から持って行く必要があるものは少ない気がする。もちろん、日本から持っていくべきものもあるけど、それはまたの機会に整理していくこととする。

ちゅーるは持ってて損がない。

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